ヴァイオリンについて
新しいモデルのバイオリンにとりかかる際には、まず適切なモデルを過去に作られた楽器、大半の場合ストラディヴァリやグァルネリといった有名な名器、から選択し、その輪郭を写すという作業から始まります。そして、写した輪郭を修整し、それをもとに製作の…
『知っているようで知らない名器の逸話』*1でも取り上げたカルロ・トノーニのヴァイオリン (Carlo Tononi 1723) 。再びじっくりと調べる機会に先日恵まれましたので、その際に撮った写真をいくつか紹介します。 *1:弦楽専門誌『ストリング』2012年7月号
ロンドンにあるオークションハウスの老舗、サザビーズ(Sotheby's)が今年からヴァイオリンなどの弦楽器を扱わなくなったそうです。
ワークショップ・モデル、2013年春からアトリエ・キムラにて製作、販売を開始することに決定しました。 ワークショップ・モデルはいわゆる工房作の楽器となります。 オーダーメイドの楽器は、材料の選択から仕上げ、そして綿密な調整まで全工程を職人、木村…
弦楽専門誌『ストリング』でコラムの連載を始めてから、早くも二年経ちました。 これを機会に過去の連載で取り上げたヴァイオリン製作者/楽器の一覧をここに載せておくことにしました。興味を惹く記事が見つかりましたら、ぜひ、バックナンバーを取り寄せて…
良いニスってどんなもの? ヴァイオリンの話をすると必ずといっていいほど出てくる「ニス」。良くも悪くもヴァイオリンの見た目に大きく影響を与えます。あまり楽器本体のことは知らないよと言う人でも「このヴァイオリンのニスは少し赤すぎて恥ずかしいなぁ…
ここでは利き耳テストとしましたが、これはようするに楽器の聴き比べです。最近日本でも某テレビ番組で過去の名器とその他を聴き比べるという企画があったそうですね。私はまだ帰国していなかったので残念ながら(幸運にも?)見ていませんが。 近年行われた…
鑑定書やオークションで使われるAttribution(アトリビューション、由来)はすこしややこしいので気をつける必要があります。下に例をあげます。これらはあくまでも鑑定書、オークションカタログを発行した人の「意見」だということを覚えておくべきでしょう。…
ヴァイオリンの性能を判別するときに必ずといって良いほど登場する言葉に「弾きやすさ」があります。では、いったいどのような要素が「弾きやすさ」に関係しているのでしょうか? 1.指板を含めたネック、ノットなどの形状、寸法からなる「弾きやすさ」 こ…