ヴァイオリン製作 あれ・これ

弦楽専門誌『ストリング』に「知っているようで知らない名器の逸話」を連載していたヴァイオリン製作家、木村哲也がヴァイオリンについていろいろお話しします。ホームページは www.atelierkimura.com

24時間でヴァイオリンを作る『バイオリンレース』開催

 国内で活躍する4人のバイオリン製作家が、11月5日(月)から7日(水)にかけて、を製作するイベント『バイオリンレース』を開催します。1日あたり8時間、3日間で合計24時間をかけてガーダニーニ(G.B.Guadagnini) のコピーを白木で演奏可能の状態に仕上げます。後日ニスを塗り完成したヴァイオリンはオークションで競売します。

 

参加する製作家は;

アンドレアス・プロイス  (プロイス弦楽器マイスター工房, http://preuss.jp/ )

石原純  (弦楽器専門店シレーナ, http://www.sirena.co.jp/ )

岡野壮人  (ATELIER  OKANO , http://okanoviolin.sakura.ne.jp/ )

木村哲也  (Atelier KIMURA, http://www.atelierkimura.com/ )

の4人です。

 

 ヴァイオリンというと時間をかけて丁寧に作られた楽器というイメージがあります。しかし、現在名器とよばれる16〜18世紀に作られたヴァイオリンは、実のところ多大なプレッシャーのもと、物凄いスピードで作業をする製作者によって作られていました。

 今回、『バイオリンレース』を開催するにあたり、このような名器が生み出された背景も再現しつつ、一般の方々に普段見ることのない、楽器が作られる現場を目撃してもらいます。また、国内ではまだ認知度が低い、名器のレプリカ製作についても知ってもらえるように情報を提供します。

 

 今回製作するレプリカの元となるのは、演奏家、松田理奈さんが使用する、1775年にジョヴァンニ・バティスタ・ガーダニーニが製作した『ヨアヒム』と呼ばれる名器です。『ヨアヒム』はその名のとおり、ヨーゼフ・ヨアヒムが所有していた楽器で、トリノ期のガーダニーニの特徴が非常によく出ているヴァイオリンです。

 

 『バイオリンレース』は、一般の方々にも無料で公開します。ご興味のある方はぜひ、期間中に開催地であるプロイス弦楽器マイスター工房(東京都豊島区池袋)までお越しください。アポは必要ありません。

 Ustreamでも中継する予定です。 http://www.ustream.tv/channel/violinrace

 

『バイオリンレース』

日時:2012年11月5日(月)〜7日(水)   10:00~18:00

場所:〒171-0022

            東京都豊島区南池袋 2-12-1 佐伯池袋ビル 3F 307号

           プロイス弦楽器マイスター工房  Tel 03-6231-0959

    http://preuss.jp/