ヴァイオリン製作 あれ・これ

弦楽専門誌『ストリング』に「知っているようで知らない名器の逸話」を連載していたヴァイオリン製作家、木村哲也がヴァイオリンについていろいろお話しします。ホームページは www.atelierkimura.com

盗まれたストラディヴァリ『リピンスキー ("ex-Lipinski")』

 アントニオ・ストラディヴァリによって1715年に製作された『リピンスキー ("ex-Lipinsky")』  が先日盗難にあったのは国内でもニュースになり、ご存知の方も多いでしょう。

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 1月27日夜、ミルウォーキー交響楽団コンサートマスター、フランク・アーモンド氏がコンサート終了後、駐車場でスタンガンで襲われ、落としたヴァイオリンを盗られたました。

 2010年にキム・ミンジンさんのストラディヴァリが盗まれたケースとは異なり、今回は周到な準備がなされていたため、計画的な犯行だと考えられます。なにはともあれ、アーモンド氏自身が無事だったのは不幸中の幸いでしょう。

 『リピンスキー』を管理していたシカゴのディーラー、Darnton&Hersh Fine Violins がヴァイオリン発見を助けるためにいくつかの画像を配布しているので、ここにも載せておきます。一日も早くヴァイオリンが見つかることを願います。

--追記--
 どうやら容疑者が三人逮捕されたようですが、まだヴァイオリンは見つかっていないとのこと。

--追記2--

  『リピンスキー』が見つかりました。レポートによると無傷な状態だそうです。よかったですね。

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