ヴァイオリン製作 あれ・これ

弦楽専門誌『ストリング』に「知っているようで知らない名器の逸話」を連載していたヴァイオリン製作家、木村哲也がヴァイオリンについていろいろお話しします。ホームページは www.atelierkimura.com

今日の名器 Part 9. From Twitter @atelier_kimura

アンドレア・グァルネリ1676年作「Conte Vitale(コンテ・ヴィタレ)」 -これ抜きでヴィオラを語ることはできないであろう一品。現在作られる新作のモデルになることが多く、丸々としながらも不恰好ではないその作りはヴィオラという一種特殊な楽器に適している。美味しそう。 

ちなみにアンドレア・グァルネリは、有名なジュゼッペ・グァルネリ・デル・ジェスのおじいさん。そのデル・ジェスはヴィオラを一つも作っていない。このころのヴィオラには、よくチェロ型の「肩(ナットのところが指板より幅広い)」がついた渦巻きがついている。

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肩付のヴィオラ渦巻き*1

*1:本文で述べているものとは別のヴィオラ