ヴァイオリン製作 あれ・これ

弦楽専門誌『ストリング』に「知っているようで知らない名器の逸話」を連載していたヴァイオリン製作家、木村哲也がヴァイオリンについていろいろお話しします。ホームページは www.atelierkimura.com

今日の名器 Part 6. From Twitter

グァルネリ・デル・ジェス1742年作「Lord Wilton(ロード・ウィルトン)」−良いバイオリンというのは緻密に作られたものだと思っている人に見て欲しい一品。「左右対称?なんだそりゃ?」とでも言いたげな表情をしている。男性的な逞しさと女性的な美しさが共存する彼ならではの作品。David Fulton所有。

ちなみに、ストラドィヴァリは緻密に作っていたと言う人が数多くいるが、近代的な見方でみるとそれほどでもない。だからこそ、人間味があるし、飽きがこない。